夏バテ・秋の不調
秋の疲れを解消しましょう
今年の夏は8月後半から雨の日が多かったですね。
またここ数日は朝晩の気温が下がってきました。
睡眠には快適な陽気になってきましたが、日中はまだまだ蒸し暑い日が多いですね。
低気圧や台風が多かった今年の夏はお身体に疲労が溜まっている方も多いようです。
以前と比べて残暑の時期が長く、また朝晩と日中の気温差が大きいこの時期は夏の疲れが表面化しやすくなります。
また天候不順などの影響で、10月頃まで夏バテならぬ「秋バテ」状態になってしまう人も多いようです。
体力の低下や疲労感が取れないなどの症状に悩む人もいると思います。
秋以降の身体にダメージを残さないように入浴方法や食事を改善して、この秋は心地よい日々を元気に過ごしましょう!
あなたの疲労度をチェックしましょう
夏を乗り越えた身体には様々な「疲れ」が蓄積しています。
あなたの疲労度チェックリスト
□「なんとなく疲れていてだるさが取れにくい」
□「寝起きがすっきりしない・睡眠が足りない」
□「冷房をよく使用していた」
□「冷たい飲料をたくさん飲んでいた」
□「めまいを感じる」
□「おなかの調子が整わない・チャプチャプする」
□「紫外線をよく浴びていた」
□「お風呂はシャワーで済ませていた」
□「最近、足がつりやすい」
□「冷たい麺類などあっさりしたものやのどごしが良いものを食べることが多かった」
□「水分を十分に摂っていなかった」
□「ストレスを強く感じる」
□「お腹が冷たい」
□「足がむくむ」
□「肩こり・頭痛が増えた」
いかがでしたか?当てはまる項目が
2個以下の人 青信号です おおむね大丈夫
3から5個の人 黄色信号です 要注意です、体力が低下すると影響が大きく出てしまうかも
5個以上の人 赤信号です さっそくケアして体質・体調の改善をしましょう
シャワーよりも湯船を楽しみましょう
まずは入浴方法の見直しをしましょう。
入浴習慣を改善しましょう。
夏場は暑いからと、シャワーだけで済ませていなかったでしょうか?
これからの時期は、湯船にホッコリと浸かる事で疲労回復に効果があります。
湯船を活用する事で「冷房冷えの解消」「全身の血流促進」「心身のリラックス」など様々な効果が得られます。
血流が良くなる事で、身体の末端まで栄養や酸素が行き渡り、さらに傷んだ細胞の修復や老廃物の代謝も促進されるので、疲れが取れやすくなります。
冷房を多用する事で身体が冷えると、外の暑さとの温度差が負担となって自律神経疲労を起こして疲れが出やすく、取れにくくなるため、お湯でリラックスする事はこれからの時期にとても大切なポイントとなります。
また、湯船に浸かる事で汗腺が開き、体臭の原因である皮脂汚れも取れやすくなります。
お湯の温度は38~39度の微温浴にして下さい。
入浴時間は10~15分までが良いでしょう。
湯船に浸かるのが苦手な場合は、心地よいと感じる温度にして、時間は短めでも大丈夫です。
おでこから汗がうっすらと出てきたら程よく温まった証拠です。
炭酸発砲タイプの入浴剤を使用すると「温まり促進作用」と「芳香作用」との相乗効果でさらにリラックス度がアップします。
入浴のタイミングも大事なポイント。
就寝の直前に入浴するよりも1~1時間半程度空けてから寝る方が、余分な火照りも取れて睡眠の質も良くなります。
もう一つ大事なポイントは、まだこの時期は発汗も多いので入浴前後には十分に水分を補給しましょう。
疲労回復に効果的な食事法をしましょう
食材はこの季節も麦茶とブタ肉がお薦め
食生活も改善しましょう。
おすすめは麦茶、ブタ肉です。
この夏、食欲が落ちていた方、サッパリひんやり食材が多かった方は要注意です。
食生活のバランスが乱れると数か月経ってから身体の不調として表面化します。
疲れが取れなかったり、これから初冬にかけて風邪を引きやすい方は今から食生活を見直しましょう。
キーワードはビタミンB1と「温食」です。
まず、キーワードになっているビタミンB1の作用をご説明します。
疲労回復に効果的なビタミンです。
私たちの食事では主食のご飯やパンの中にたくさんのでんぷん、すなわち糖質が含まれています。
糖質はとても大切なエネルギー源ですが、これをエネルギーに変えるためにはビタミンB1の作用が必要です。
糖質をたくさん摂取しますとビタミンB1が消耗してしまいます。
すると脳や神経の栄養となるブドウ糖が十分に作られず、集中力が低下したり、疲労感が強くなったりします。
さらに筋肉に蓄えられたグリコーゲンをエネルギーにして私たちは活動をしていますが、ビタミンB1が不足しますと、グリコーゲンが完全燃焼できなくなり、これも疲労感を強くしてしまいます。
次のキーワードは「温食」です。
今までの時期は冷たいさっぱりとした物をたくさん飲食しましたよね。
冷たい食材や飲み物はほどほどに。
やはり火の通った食べ物が冷えを解消して、内臓機能を回復させます。
加熱する事により、食材のうま味がミックスされ一層おいしい料理となりますし、消化吸収も胃腸の負担が少なく、内臓の疲労回復に効果があります。
飲み物は人肌かホットで飲むのがおすすめ、ビールやアイスコーヒーもグラスの周りに水滴が付くくらい、5分ほど室温に馴染ませてから飲むようにしましょう。
さて、一つ目のお話し、例えば皆さん暑い時期には麦茶を飲みますよね。
麦茶は疲労回復に効果的なミネラルとビタミンB群が豊富ですし、弱った胃の粘膜の保護にも効果があります。
また漢方では身体の火照りを冷ます作用があり、同時に利尿作用があるので「水毒(=むくみ)」の改善が期待できます。
ノンカフェインですので神経を興奮させる心配がなく寝付きの妨げになる事もありません。
夏だけでなくこれからの季節にもとてもふさわしい飲み物と言えます。
秋になったら常温またはホットで飲むのがおすすめです。
できればご自分で煮だして作りましょう、ビタミン・ミネラルはさらに豊富になります。
次に、二つ目のお話しはブタ肉です。
ビタミンB1と良質なタンパク質が摂取できます。
ブタ肉のビタミンB1含有量は牛肉の数倍に及び、食品の中でもトップクラスです。
ビタミンB1は水溶性ビタミンなので、水で洗ってしまうと減少してしまいますが、その点ブタ肉なら大丈夫。
調理する時はショウガやニンニク、ネギなどの香味野菜や、発酵食品の味噌や甜麺醤を下味・隠し味に使うと豊富なビタミン・ミネラルの相乗効果でさらにアップ、風味良く食事をおいしくする作用があるので食欲増進にうってつけです。
たとえばブタのショウガ焼きや薬味と野菜たっぷりのブタのしゃぶしゃぶ、あるいは豚汁やカレー、シチューなど煮込み料理がおすすめレシピです。
さらに私たちの身体に不可欠なタンパク質も上手に摂取しましょう。
皮膚や筋肉、爪、血液などの材料になるタンパク質は身体に不可欠な栄養素です。
特にタンパク質を分解した「アミノ酸」の中には人体内で合成できない「必須アミノ酸」が9種類あって、これらは食材から摂取するしかない重要な栄養素です。
肉や魚・大豆がタンパク質の豊富な食材ですので、この点からもぜひブタ肉を上手に食べましょう。
食事の際、気を付けたいのが、
① 飯やパン、麺類などの糖質を含む主食
② 肉や魚、卵、大豆製品など、たんぱく質や脂質を含むメインのおかず
③ 根菜や緑黄色野菜・葉物野菜に代表されるビタミンやミネラルの豊富な野菜中心のおかず
この三つを毎回バランスよく食べられると良いのですが、毎回は難しい場合には1日の3食全体でうまくバランスを取るようにしましょう。
そうめんだけ、肉だけ、など偏った食事は、疲労を招きやすくなります。
ゆっくりとリラックスしましょう
最後に、自律神経の疲労が出やすいこの季節は「リラックス」も重要なキーワード!ストレスをためないようにして、時間にもゆとりをもって行動すると良いでしょう。
何よりもおいしい食事とゆったり入浴でお身体のリセットをして下さい。
体温調節は自律神経の作用により、血管を拡張したり発汗を促したりしてコントロールしますが、冷房と外気との温度差や、朝晩と昼間の気温差が大きくなると体温調節機能がうまく働かなくなり、自律神経の疲労を起こし、体調不良の原因となります。
具体的には冷え症の悪化、手足の冷え、首肩コリ、だるさ、むくみなどが生じます。
室内と外気の温度差は、自律神経が対応しやすい5℃以内にしましょう。
就寝時は長袖の寝間着(薄いものでよい)を使い、内臓を冷やさないように布団・タオルケットを掛けましょう。